生協でローンが組める?生協が消費者向け貸付事業を拡大し始めている


生協とは、日本生活協同組合連合会の略で、食品やその他商品を家庭に宅配しているサービスでご存知の方は多いと思います。コープやコープデリは多くの家庭で利用されています。

その生協が、近年、消費者向けに貸付事業を開始して、現在、相談者・利用者がかなり増えてきているそうです。

生協は、事業の特性上、一般家庭に密着したサービスを行っているため、収入が減って生活資金に余裕が無い家庭が増えているという問題に気づきやすい位置にいると言えます。

みやぎ生協は、「くらしと家計の相談室」という、一般家庭向けに、スタッフが無料で相談にのるサービスを開始していて、その中で多い相談というのが、

  • 奨学金の申請をしたが、給付が入学後なので入学金が支払えない
  • 冠婚葬祭の出費で年金支給日までの生活費がない
  • 自己破産して家を処分したが引っ越し費用がない
  • 失業後再就職をしたが初任給までの生活費が足りない
  • 仕事中に怪我をして休業中だが傷病手当金が出るまでの生活費がない
  • 大学生の息子の授業料が払えず卒業ができない
  • 貯金がなく、マイカーの税金や車検代が払えない

などだそうです。

みやぎ生協は、2013年の9月に、このくらしと家計の相談室のサービスを始めて、2015年の4月までに約2,000人が相談に来て、約4割の方に融資を行っています。

1ヶ月に約100人、一日約3〜4人が相談に来ている計算で、みやぎの仙台市内だけでもかなりの人数が相談に来ていることがわかります。

この生協が行っている相談サービスの非常に優れている点は、全て貸し付けで解決していないという点です。

相談室のスタッフは、相談に来た方の家計についてヒアリングし、まずは改善できる点を助言します。

そして、可能であれば、貸付を行うのではなく、社会福祉協議会の緊急小口融資や、東日本大震災の被災者向けの公的貸付・給付制度を勧めるなど、最適な解決策のアドバイスを行っています。

その上で貸付を行う場合は、消費者金融や銀行のカードローンよりも条件が良い、年利9.0%で貸付を行っています。

融資額の平均も80万円と、比較的高額で、生活費の不足分を賄うには十分な金額の融資を行ってくれています。

生協の生活相談・貸付事業アドバイザーは「わずかなお金で生活が改善する人がいる。制度の隙間を埋めるセーフティネットの役割だ」と話ているそうですが、公的資金を受けることができず、かつ消費者金融などの高金利で借入すると返済で苦しむことになる方にとって、生協の貸付はとても心強いものになるでしょう。

くらしと家計の相談室の相談事例

くらしと家計の相談室の公式サイトで掲載されていた相談事例を紹介します。

消費者金融や銀行のカードローンと違って、借入前に相談できる機関は貴重な存在ですので、近くの生協で相談できる場合は一度相談してみることをおすすめします。

自動車の残価設定クレジットの更新時の審査に落ちた

プロフィール 30代女性会社員
相談内容 5年前に残価設定クレジットで自動車を購入したが、更新時、残りの3割の自動車価格の支払い再度クレジットで行うとしたが、消費者金融の任意整理中だったため、審査に通らず一括返済を求められた
生協の対応 通勤に自動車は必須と判断し、次回車検までに完済すること、出資積立5,000円で次回の車検費用を積み立てることを条件として残金を融資した

大学の入学金が払えない

プロフィール 30代母パート
相談内容 娘が大学に合格し、日本学生支援機構の「入学時と区別増額貸与奨学金」が50万円の予約採用が決定しているが、振込が入学後になるため、入学手続きに間に合わず、以前消費者金融の返済が送れたことで教育ローンも審査に落ちて組む事ができなかった
生協の対応 5月に入学時特別増額貸与奨学金が振り込まれたら一部繰上返済すること、4月からの奨学金を積立し後期の授業料に準備しておく事を条件に入学金+前期授業料の合計93万円を貸付。

転職して給料の支給日までの生活費を支援

プロフィール 20代男性会社員
相談内容 スキルアップのため資格取得後に転職。給料が支給されるまでに2ヶ月の期間があるため、一時的に生活費が不足してしまう。
生協の対応 1ヶ月の家計収支を計算して不足額を算出し、結果的に36万円を月約32,000円の返済で12回払いという条件の返済計画を建て支援した

自動車ローンが組めず相談

プロフィール 40代男性会社員
相談内容 体調を崩して退職後、アルバイトをして生計を立てていたが、再就職を機に車が必要に。中古車を購入しようとしたが、過去に父の借金を肩代わりにした消費者金融の返済が滞った事がありカーローンに通らずに生協に相談。
生協の対応 正社員の勤務条件を確認し、通勤用の自動車購入と判断したため、70万円の中古車購入費用を貸付。

税金滞納で給与を差し押さえられて生活できない状態に

プロフィール 50代男性契約社員
相談内容 転職時に社会保険の適用外の事務所に勤務したことで、国民健康保険と市県民税を滞納している状態だった。給料が差し押さえられ、納税を続けてきたが、離婚したことで差押額が倍になり、生活ができない状態となった。過去に自己破産もしていて、他の金融期間からは借入不可能な状態
生協の対応 現在の勤務状況、家計収支を把握して、「ボーナスは計画的に使う事」など本人の再生意思を確認し、給与の差押額は月4万円だったが、生協からの融資によって月々1万円の返済にすることで生活が維持できると判断して貸付支援を行った

車検時に修理が必要となってお金が足りない状況に

プロフィール 70代男性自営業
相談内容 車の車検時に、修理個所が見つかり、見積もり金額が予定していた金額を大幅にオーバー。まだ車が必要で、公共機関だけでは不便なため、借入して車検を通したい。
生協の対応 家計状況を確認し、修理代の支払いは整備工場に生協から直接入金する事を条件に貸付支援を実施。